サイクルタイム・タクトタイム・リードタイム

2020.11.30生産管理

タイムの違い

生産性向上、能率改善。

そういったことを考えるときに知っておきたいのが、「サイクルタイム」・「タクトタイム」・「リードタイム」です。

知っているようで深くはよく知らないこれらの要素。

聞いたことのある方もない方も、これら生産性改善の重要な要素について本記事で見ていきましょう。

 

タクトタイムとは

生産工程における均等なタイミングを図るための工程作業時間。

それが、タクトタイムです。

タクトタイムのタクトは、指揮者の指揮棒のことを指します。

つまり、指揮者がタクトでするように、全体のタイミングを図ることに由来する用語なのです。

お客様からいつまでにどのような製品をいくつ作ってほしいという依頼があったとします。

その依頼の期間から逆算して週ごともしくは日ごとに生産する個数を決めます。

その必要生産個数を期間内の実稼働時間で割ります。

たとえば、工場が9時から18時までだったとして、その時間全てが実稼働時間だとは限りません。

休憩時間もあるかもしれませんし、その製品のためにその機械を稼働させることができない時間があるかもしれません。

それらを差し引いた実稼働時間で割ることで、1時間あたりいくつの製品を作る必要があるのかがわかるのです。

そして、それをもとに1個の製品をつくるためにどれだけの時間を費やすことができるかがわかります。

この時間のことをタクトタイムと呼ぶのです。

発注をしたお客様の需要や市場の要求する必要数をもとに、平準化生産をするための指標が、タクトタイムであると理解しておきましょう。

 

具体例を挙げます。

たとえば、月に50,000個の製品の納品をしなければならない場合、週あたりや一日あたりにどれだけの個数の製品を生産する必要があるのかが自ずとわかるでしょう。

たとえば、月間25日稼働1シフト体制の工場Aがあったとして、その工場では日に2,000個生産することで、お客様の求めている数の製品を納入することができます。

この工場での1日の勤務時間が8時間、昼休憩が1時間、休憩が30分だとした場合、本当にこの工場が稼働できる時間は、6時間30分です。

6時間30分は、390分ですので、390(分)÷2,000(個)の計算をします。

その結果は、0.195(分)。

つまり、11.7秒/1個ということになります。

以上から、工場Aが月に50,000個の製品を納入するためには、11.7秒に1個のペースで製品を作る必要があることがわかります。

この際の、「11.7秒」。

この時間のことを、タクトタイム と言うのです。

 

サイクルタイムとは

サイクルタイム

一方、サイクルタイムとは、品物を一つあたりどれくらいの時間で作ることができるのかという1作業サイクルあたりの時間です。

このように言うと、「タクトタイムと同じでは?」そのように思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実際、タクトタイムとサイクルタイムとは、とても混同されやすいです。

サイクルタイムが何かを理解するためには、タクトタイムと比較してみると良いでしょう。

タクトタイムとは簡単に数式で表すと、「稼働時間を顧客や市場の必要数で割ったもの」。

サイクルタイムは、「稼働時間を生産する個数で割ったもの」。

となります。

つまりは、顧客の注文や市場のニーズを中心に考えたものがタクトタイム。

いくつ生産するという生産を中心に考えたものがサイクルタイム。

であると言えます。

サイクルタイムがタクトタイムよりも長ければ、その製品は欠品を起こしてしまうことになります。

逆に、タクトタイムがサイクルタイムよりも長い場合は、過剰在庫が出てしまいます。

生産性を向上するうえでは、サイクルタイムとタクトタイムとが一致していることが理想的です。

サイクルタイムとタクトタイムとの違いをきちんと理解し、両者が一致するよう調整していきましょう。

 

リードタイムとは

リードタイム

ある製品の生産を開始してから完成するまでの時間の合計。

これが、リードタイムです。

発注から納品に至るまでの時間すべてのことを指すため、待ち時間や資材が到着するまでの時間など、実に様々な要素で構成されています。

要素ごとに、「生産リードタイム」、「調達リードタイム」、「納品リードタイム」など、その種類は多岐に渡ります。

 

おわりに

「サイクルタイム」・「タクトタイム」・「リードタイム」。

これら、3つの要素についてそれぞれご説明しました。

これらは単語を知っているだけでは意味がありません。

言葉の内容についてしっかりと理解し、その上でどのように改善していくかを考えていく必要があります。

まずは、それぞれの要素についてしっかりと理解しましょう。

そのうえで、各要素を改善していきましょう。

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