より精度の高いスケジューリングの為のSolverオプション

より精度の高いスケジューリングの為のSolverオプション

生産管理システムから必要なデータを取り出し、Excel上のカレンダの枠の中に生産数量を入れ込み計画後に、オーダ変更が発生し工程負荷が変わると、すべての日程に影響を及ぼすため再計画、と、マニュアル作業で調整を行うには限界がありました。そこでオーダ変更に合わせて超高速に生産計画を立案する生産スケジューラの導入が必須となりました。最近では、パラメータ設定だけで複雑な制約条件を満たしながらスケジュールの最適化を行うには限界が見えるほど計画立案業務は複雑化しています。

(1)最適解追求の難しさ

製造業では、顧客から営業部に届いた受注オーダを元に、出荷を見据えた基準生産計画を作成し、部品構成表を元にして各工程で製造すべき部品と、使用する原材料の正味所要量を計算し、工程ごとの製造ロットを製造リードタイム日数分だけずらしながら、生産資源に作業の割付を行い、負荷オーバー作業が出れば前倒しするなり代替資源へ割り付けるなりして平準化する、という流れで生産スケジュールを作成します。

ここでの負荷オーバーした作業を、1日の生産資源の能力の範囲内に平準化するというプロセスでは、あふれた作業を移動させれば、そこに既に割りついていた作業が玉突き状態で押し出されるという現象が、再帰的に繰り返されることとなり、この調整作業だけでなく、事前にパラメータに設定してあるディスパッチングルール(作業の割付順)や資源評価(作業の割付優先度)を考慮しながら自動で行うことで、最適化されたスケジュールを作成するのが生産スケジューラの機能です。

しかし生産スケジューラで行うこのパラメータ設定だけで、生産資源の平準化、段取り時間の最小化、納期遅れ最小化、炉まとめなどの制約条件を満たす最適解を導き出すのは限界となりつつあり、より最適なスケジュール結果を得るためには、高速な反復割付によって数万~数百万の割付パターンから、人間の頭で考えたときに「より最適だ」と判断できるような結果に近ける機能が必要になります。

(2)自動で最適解を探すAsprovaのSolverオプション

Asprova APS/MSへの追加オプションとなるSolverでは、パラメータに制約条件を設定するかわりに、計画の良し悪しを判定する「ペナルティ(目的関数)」を設定し、ペナルティができるだけ小さくなるような計画を、高速に反復割付を繰り返して探索します。

    制約条件に対する評価基準となるペナルティ

     1.投入順序を平準最適化する⇒最適な間隔からの乖離
     2.炉や槽の詰込みを最適化する⇒充填率、バッチ数
     3.納期遅れと段取りを同時に最小化する⇒納期遅れオーダ数、段取り回数
     4.欠品せずに在庫を最小化する⇒欠品数量、段取り回数

    例えば顧客から日単位のオーダ変更に即応し、欠品を出さないように納品することを要求された場合に、生産スケジュール上の評価基準として設定するペナルティは欠品率であり、Solverでは欠品率ができるだけ0に近くなるような結果を、シミュレーションの繰り返しによって導き出します。

    過去半年から1年分の実績データを元にSolverオプションを使ってシミュレーションを行い、欠品率の実績と比較することで、より最適化された生産スケジュールが作成されていることを、定量的に判断できます。

    (3) Solverオプションの導入方法

    先の例で言えば、Solverオプションを導入し、日単位のオーダ変更に即応し、欠品率が限りなく0に近い生産スケジュールが出せるようになった後に、さらに在庫の山谷を平準化したいといった追加要求が発生する場合、この新機能についてはAsprova社が開発し、その際のお客様の開発費用の負担はありません。

    この追加機能の開発プロジェクトの進め方として、まずは課題のヒアリングを行い、開発(PoC)の合意形成を行い、試作品についての開発とレビューを繰り返すことで機能をブラッシュアップするアジャイル開発の手法を採用します。

    このようにご購入前に追加要件に沿った新機能を開発し、その結果にお客様が満足したらSolverオプションをご購入いただき新機能を利用できますので、無駄な開発費用の負担を懸念する企業様にも安心ですし、さらに事例記事を掲載していただければSolverオプションの特別値引きもあります。

    (4)生産スケジューラの最新動向トレンド

    ビッグデータ時代に、データを分析し最適化し、将来発生しうる納期遅れ、原材料の欠品、段取り多発による生産性の低下、ロットまとめによる過剰在庫など、工場の生産性を低下させ収益構造を悪化させる要因を予測することは、意思決定の迅速化や、業務効率の向上には欠かせません。

    この最適化アプローチは、製造業だけでなく小売業におけるフロアスペースの有効活用方法の探索、マーケティング部門におけるトレンドに合った商品提供、輸送部門における最も安全かつ低コストでの配送ルートの確保、財務部門における最大の投資効果を生み出すな資産運用ポートフォリオ決定など、企業経営におけるデータ分析、最適化に活用され、既に多くの企業が売上拡大やコスト削減などを実現しています。

    Solverオプションは、高難易度のスケジューリング問題を解くAsprovaの新しいオプション機能であり、オーダ展開で生成された作業を、生産資源上で並び順を替えてペナルティを計算し、改善されていれば採用するという反復改善を忠実に実行するものです。欠品を0にするために必要な部分だけを抽出処理して結果を戻すことで、従来人が数時間かけて考えた計画と同等の計画を、わずか数十秒間で立案できるようになりました。

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