LONDON to CAIRO 自転車の旅 1982/8/20~8/23

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ATHINAI

【リカヴィトルスの丘の頂上】

【プラカ地区】
8/20
 まず、今日はリカビトスの丘へ行く。なんと怠惰にもケーブルで登る。ながめはいいが、暑いし、まぶしくてあまり長くいられない。頂上の教会にはショートパンツでは入れない。頂上のレストランは高そうなので、写真を1枚とって、日陰で休んで、すぐ降りてきた。ケーブル乗り場の近くには土産物屋が数軒ある。ハンドメイドのつぼ(花びん)がきれいだ。日本語で日本に送ります。と書いてある。少し降りていくと横の方に市が見える。ピーチが33Dr/Kgで安いので買ってみた。かなりおいしい。
 日本大使館に行ってみるが、手紙はなかった。少し雑誌を見ていると、なんとアイスコーヒーを出してくれた。なんという大使館だろう。タダのアイスコーヒーはさすがにうまい。雑誌には福岡の海水のことがでていた。これを見ると、アテネという街はどこから水をもってくるのだろう、と思う。まわりにたくさん山があるからいいのかなぁ。次にエジプトの大使館に行く。14:30にならないとあかないので少し待つ。待ったあげく、向こうの手違いでまだできてないので、19時にまたこいという。エジプト人は時間にルーズなのでちょっと心配だったが、そこはそれでひきさがった。17時までプラカをブラブラする。みやげ物などをみてすごす。最後にタベルナに入って、ムサカとビールとパンを食べる。(190Dr) さて、18:50ごろエジプト大使館に戻る。まだ10分早かったが、門の前で機関銃をもっている門番に用件をいうが、英語がわからないみたいだ。なぜか門の内にうろうろしている人がいて、その人たちも英語がわからないみたいだ。『きょうは終わりだ。月曜日』というだけで、こちらの言うことがいっこうに伝わらない。しばらくそうやって、わからないことをやっていると、英語のわかる人がやってきた。今度はわかったみたいで、大使館の中にはいって、僕のパスポートを持ってきてくれたが、”Sorry It’s not ready”と笑いながら、すまなそうな顔をして言った。これは許されることではない。いくらでも粘ってやろうと思って、いろいろ言ってやると、7時3分ごろビザの係りの人が外から戻ってきた。・・・ああよかった・・・。
 そのあと門の外でその人たちといろんな話をした。カメラを売れというので値段をいうと、”高い、100ドルでどうだ”と言う。”Kidding!””じゃあ、カメラとギリシアの女1人をとっかえよう””そんなものいらない”・・・などバカな話ばかりそれも彼らは警察官とか大使館の務めの人たちばかりだ。
今日の夕飯はパンにしよう。なんとなくレストランばかりだったので。

 朝:25 ピーチ:35 パン:15 ケーブル:50 昼:190 夜:75+50 泊:220
CAIRO
8/21
 ついにカイロに行く日。このSan Remo Hostelともお別れだ。いごこちがよかった。自転車の重さをはかる。体重65キロ自転車+荷物で20キロだった。自転車と荷物で20キロとは自分でも驚いた。こんな軽さで1ヶ月も野宿しながら走る人がいるだろうか。みんな荷物だけで30-40キロ持っている。アテネとのお別れにまたシンタグマ広場にくる。広場にはいっぱいのテーブルとイスがある。それらはレストランのものだ。こんなたくさんあっても広場をせまくするだけなのにと思うが、これがヨーロッパのやり方なのだろう。最後にそのイスに座って、トマトジュースを飲んでみた。なんともうすいトマトジュースだった。これだけで約200円。プラカの中のタベルナだったら、ビールが飲める。ギリシア人はたいてい英語を話す。だけど、けっこうローマ字読みが多くて、さすがに日本人の僕もわからないことが多い。久しぶりに自転車にのる。やっぱり自転車はいいなぁ。
 空港に行く途中にスイカを売っているところがあったので一つ買う。空港に入る前に昼飯として、ギリシア最後の食事として、ムサカとローストチキンを食べる。ビールも飲んで220Drと、さすがにアテネの外は安い。ムサカも大きい。
 空港で自転車をばらす。輪行袋がなくてもよいようだ。空港には驚いたことに、ハエがいっぱい。困ったものだ。17:30にチェックイン、荷物は18キロだった。
 飛行機の中はエジプトの警察学校の人たちでいっぱいで、たいへんうるさかった。その中でも一番うるさいののとなりに座ってしまったのだ。着陸する前など大声で歌を歌いだした。飛行機が着陸するといっせいに拍手がおこった。まったく陽気な連中だ。でも、食器の片付けなども自分たちでやってしまうところなど、ただ単にばかさわぎしているわけではないのだ。
 空港から出ると、いろんな案内業の人たちがくる。僕は空港の中か前で寝るつもりだったので、ホテルの予約などしてもらわくてもいい。とすべてをはねのけた。自転車を組み立てると、ハンドルステムを固定するナットがないのに気づいた。ああなんたることだ、エジプトなどで、この種のステムの部品がみつかるとは思えない。それでも、キャリアにハンドルを何かで固定すれば少しは走れる。
 最後までひつこくつきまとっていた人が、何しろエジプトの話だけだから聞きなさいと言うので、じゃあということでオフィスまで行った。彼はかなり細かくどう旅行したらいいのか教えてくれた。ただ、地図はもらえなかった。
 1:00すぎ、空港の前の広場で寝る。

 ジュース:45 スイカ:50 昼:220 ビール:145
EGYPT
8/22
 ハンドルを針金で固定して、カイロまで走る。かなり遠く感じた。カイロからすぐにピラミッドのあるギザに向かう。街はきたなく、ほこりまみれで、気分よくない。でも、エジプトの人たちは気軽にあいさつしてくれる。ギザについたのは、14:00ごろ、途中で食べたエジプト特有のサンドイッチは大きなの2個で10ピアストルなんと30円だ。こればかり食べていれば、一日150円もあればいい。このサンドイッチには水がよくあうので、飲み物には金がかからない。さすがにピラミッドは大きい。石の数はどれくらいだろうかなどと、思いながらじっくり見る。中に入る。(2LE)
 ミネラルウォータが高い。コーラを同じくらいの値段だ。今日はカイロのユースに泊まることにする。驚異的な安さだ。0.8ポンド、230円ぐらいだ。朝食は30とこれも安い。ユースをとったあと、カイロのダウンタウンに行く。カイロは結構人がたくさんいるところのようだ。0.1ポンドでサンドイッチを3つ食べた。はいるところを間違えば、それが1ポンドだったりするのである。きょうは日本人にはまったくあわなかった。もう自転車はのらないことにしよう。タイヤもだめになったみたいだ。1回転するごとにゴトン、ゴトンとなる。

ピラミッド:2 ユース:0.8 食:3

8/23
 YHを8時30分ごろに出る。まず駅を目指す。地図がどこにも売っていないので、なんとか人にきいてやっとたどり着く、が自転車は預かってくれないと言う。日本大使館にいって、輪行袋は届いていなかった。カイロの郵便局で止まっているという話だ。なかなか配送しないらしい。もうあれもぼろぼろだからなければなくてもいいや。自転車でうろうろしていると、バイクに乗った人が呼び止めた。何か困ったこたはないかというので、ハンドルを止める金具がないというと、自転車屋に連れて行ってくれるという。信じていいものやら、信じるべきではないものやら、よくわからなかったが、彼のバイクについていった。部品は見つからなかったが、そのあとバイクにのせてもらって、カイロの中、周辺を案内してもらった。昼もごちそうになり、ビールまで飲ましてもらった。医学生だと言っていた。
 YHについに日本人サイクリストを発見した。彼もヨーロッパを走り、最後にエジプトに着いたという人だ。でもあと3日で帰るらしい。いいなぁ。エジプトはハエと蚊がものすごい。殺虫剤などと言うものは存在しないらしい。腕がすごい蚊にさされたあとでいっぱいだ。だけど、アラブの人はあまりさされないみたいだ。
 明日からルクソールに行く。電車に乗っていくつもりだ。
 夕飯はマカロニとご飯をまぜて、あと少し何かがまざっているもの。なんと一皿10ピアストル、もう一皿別の25ピアストルのものを頼んだが、食べきれないくらい量が多い。
後は水を飲めばいいから、大変安くつく。

朝:0.02 タクシー:3 夜:0.35 ユース:0.8

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