日本電産サーボ株式会社 様

日本電産サーボ株式会社 様




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精密小形モータの製造・販売を手がける日本電産サーボ株式会社(以下、日本電産サーボ)では、平準化生産を実現するためのツールとしてAsprovaを利用しています。導入の経緯と効果について、日本電産サーボ株式会社 管理本部 経営企画部 経営企画第2Gr 次長 杉村 雅規氏(中央)、課長代理 今泉 由樹夫氏(左)、奈良 重史氏(右)に詳しく伺いました。

日本電産サーボ株式会社
■住所: 群馬県桐生市相生町3-93
■代表者:代表取締役社長 毛利 雅之
■設立: 1949年4月19日
■資本金: 25億4,775万円
■従業員数: 383名(単独) 2,629名(連結)(2020年3月末時点)
■事業内容: 民生用・業務用精密小型モータ、ファン・ブロア,センサおよびモータ応用製品の開発・製造・販売

日本電産グループの一員として、機械・電気機器の冷却、装置内部等の空気の循環などに使用されるファンモータをはじめ、コンピュータから家電まで幅広い用途で活用されるブラシレスDCモータ、工業用途やパソコンの周辺機器、事務機器などに用いられるステッピングモータなどの精密小形モータなどを手がける。

もくじ
  • 部品セットの在庫不足数や部品納期の不整合をAsprovaで可視化
  • 自社開発を検討も十分なパフォーマンスを確保できずAsprovaの導入を検討
  • 生産計画(製品)の固定率を90%まで高めて部品の同期化を図る事で仕掛品の在庫削減も実現
  • 内製部品の生産ラインへの適用も検討

■部品セットの在庫不足数や部品納期の不整合をAsprovaで可視化

-- 生産しているモータの種類や生産数について教えてください。

製品の種類は標準品が1,300種類以上、加えてカスタム製品も取り扱っています。

生産数は、本社工場(群馬県桐生市)とベトナム工場を合わせると月平均で約300万台となります。ただし、定番的に生産している製品はほとんどなく、少量多品種で多いときには製造する製品の種類が月間で500種類におよぶこともあります。


(写真提供:日本電産サーボ株式会社)
-- Asprovaの利用状況について教えてください。

2018年4月に本社工場において本格的な利用を開始し、2019年1月にはベトナムの工場にも導入しました。当社の場合は、いわゆる生産スケジューラとしての使い方ではなく、平準化生産を実現するためのツールとしてAsprovaの機能を利用しています。
-- 具体的には、どのように使用しているのでしょうか。

まず、基幹システムから受け取った生産計画をもとに、各生産品の構成部品に関してBOM展開をします。
そのあと、生産品に対する構成部品の在庫の引き当てを行い、どの生産計画の、どの部品の在庫が、いくつ不足するのかを計算します。


●製品ごとに部品を引き当てていくイメージ


在庫が足りない部品については、手配残を引き当て納入予定を計算します。その結果、納期に不整合が生じる部品、すなわち生産所要日よりも引き当てされた手配残の納期の方が遅い生産品については、漏れなく把握できるよう結果レポートに警告マークを表示します。


●結果レポートのイメージ


ここまでがAsprovaで行っている作業となります。あとは実際の生産ラインや部品調達の調整(リカバリ)作業を行うことになります。

-- 部品在庫引き当ての計算はどのくらいの頻度で行うのでしょうか。

1日1回、5か月分の生産計画を対象に計算を実施しています。

■自社開発を検討も十分なパフォーマンスを確保できずAsprovaの導入を検討

-- 在庫の引き当てをAsprovaで計算するようになった経緯を教えてください。

おかげさまで生産計画(製品)の達成率は毎月遵守出来ています。しかし、次のような要因により生産計画(製品)の固定率は40%程度にとどまっていました。そのため、担当者は日々の生産計画(製品)変更に対応するために部品の状況確認や関係者との調整などのリカバリ作業に追われていました。
  • (営業担当から)納期短縮、または納期変更の要望が増加していた。
  • 加工機や金型のトラブルにより、生産計画を変更せざるを得ない。
  • (内製・購買)部品が予定通り納品されない。
  • 部品の納期などの確認漏れが生じる。
  • 内製部品に関して、次工程待ち仕掛かり部品も増加していた。
  • 部品調達のムラにより、生産計画に従わず、各現場の都合が優先されて作業が進められてしまう(できるものから優先して組み立ててしまう)。
  • 月の後半に生産が集中して生産計画に狂いが生じる(残業・休出なども増加)。

「以前は、生産達成率を遵守するための状況確認や関係者との調整などのリカバリ作業に追われていました」
(杉村氏)
これらの要因には納期変更や機械トラブルなど、自分たちの力だけではいかんともしがたいこともあります。一方、部品の調達ができずに生産計画を変更せざるを得ないという状況は、自分たちでも改善できます。その結果、リカバリ作業の負担削減や生産計画の達成率向上にもつながると考えました。

ただし、最初からAsprovaの利用を考えていたわけではなく、当初は独自プログラムの開発も検討しました。しかし、 少量多品種のため確認する部品点数が非常に多く、複数のBOM展開の処理が難しかったり、処理速度が極端に遅くなってしまったため、社内での開発は断念せざるを得ませんでした。

-- なぜ、Asprovaの利用を考えたのでしょうか。

同様の処理をAsprovaで実現している工場があると聞き、見学をさせてもらったことが導入検討のきっかけとなりました。

アスプローバに詳細を相談したところ、私たちが考えていた機能はほぼ実現可能で、導入時の設定も全面的にサポートしてもらえるということで、採用を決めました。
■生産計画の達成率を90%にまで高め、仕掛かり品を含む余剰な部品在庫の削減も実現
-- Asprovaの導入効果について教えてください。

これまで手作業で行っていた部品の引き当て作業を、簡単、迅速、高精度で実施できるようになりました。その結果、次のような成果が功を奏して、生産計画の固定率を90%まで高めることができました。
  • 個人のカンや経験に依存することなく、ムリやムダ、漏れのない部品進捗確認作業が出来るようになった。
  • 急な生産計画の変更にも柔軟に対応できるようになった。
  • 生産計画を変更するための状況確認や関係者との調整がほぼ不要となった。そのための会議時間も大幅に削減された。
  • 足りない部品の調達(内製、購買)へ、いち早く手を打てるようになった。

「足りない部品の調達へ、いち早
く手を打てるようになりました」
(今泉氏)
また、部品や仕掛かり部品の余剰在庫も解消され、管理コストや保管スペースの削減にもつながりました。ベトナム工場では、空いたスペースを従業員の休憩スペースとして活用することで、副次的な効果にもつながっています。
■内製部品の生産ラインへの適用も検討

-- 今後の展開予定はありますか。

Asprovaに関しては、生産スケジューラの機能も含め、内製部品の生産ラインへの適用も検討していきたいと考えており、生産スケジュールの最適化のみならず。不足部品のオーダー情報と連携させることができれば理想的だと思います。

また、これまで納期に間に合わせるために各製品担当者がやりくりしていた場面も少なくありませんでした。それを一元的に管理するようになったことで、最初は戸惑いもあったかもしれませんが、これまで悩まされてきた部品の調達などの負担が軽減され、生産計画の固定率が向上したことで、製造現場における生産計画に対する捉え方も変化しつつあります。

そのような状況をさらにレベルアップして、生産計画を守るという姿勢が、結果としてムダやムリを解消することにつながるという意識付けにつながっていけばと期待しています。
「サポートがしっかりしていたので、 安心してAsprovaの導入を進めることができました」
(奈良氏)
-- アスプローバへの要望や期待があれば教えてください。

アスプローバのサポートエンジニアは、私たちが「こうしたい」と伝えれば、「こうすればできます」と即答してもらえるので、安心してAsprovaの導入を進めることができました。当たり前なことなのかもしれませんが、ほかのシステムやツールのサポート担当者が必ずしも同様の対応をしてくれるわけではありませんので、とても感謝しています。

今後も変わらない姿勢で、当社の業務をサポートしてもらえればと思います。

* 取材日時 2019年7月
* 日本電産サーボのサイト
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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