QC7つ道具について 新QC7つ道具

2021.03.02A0 生産管理

QC7

製造現場で品質管理(Quality Control)を行うツールに「QC7つ道具」と呼ばれるものがあります。

これらは収集した数値データを活用する際に使用します。

その後、数値ではない言語データも扱えるよう「新QC7つ道具」というツールも登場しました。

今回はこれらのツールがそれぞれどういうものかをご説明します。

 

QC7つ道具とは

QC7つ道具グラフ

数値データを視覚的にわかりやすく示すために用います。

品質管理によく使われるグラフには、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ、帯グラフ、レーダーチャートなどがあります。

 

ヒストグラム

連続する数値をいくつかに区切った際、区切ったそれぞれのグループがどう分布しているかを表したグラフです。

以下は50人のクラスでテストを行い、その点数を5つのグループに分けた場合のヒストグラムです。

縦軸が人数、横軸が点数ごとのグループを表しています。テスト点数の分布

 

パレート図

現象を項目別に分類し、棒グラフと折れ線グラフで表した図です。

例えば、作業工程の中で発生するキズや汚れといった不良を項目別に分け、発生件数を棒グラフで表したパレート図を作ったとします。

不良項目別発生件数

この際、棒グラフが最も長い「キズ」の不良が最も多く発生していると一目でわかります。折れ線グラフは、その点から左側の項目と全体とを比較した場合の比率です。

 

特性要因図

結果と要因を矢印で結んで整理して示した図です。

結果に影響を与えている要因を洗い出すために用います。

 

散布図

生産量と作業時間など2つの対になるデータを縦軸と横軸にとり、該当箇所に点を打って分布を表現した図です。

2つのデータにどのような相関関係があるのかがわかります。

 

管理図

工程(業務)における品質のバラツキを分析・管理するための折れ線グラフです。

「中心線」「上方管理限界線」「下方管理限界線」の3つの要素で構成されます。

「中心線」は理想的な値を示しています。「上方管理限界線」は「それ以上は上回ってはいけないライン」です。

反対に「下方管理限界線」は「それ以上は下回ってはいけないライン」を表します。

 

チェックシート

確認する要点を整理した図表形式のシートです。

項目ごとに記録や点検を行うために用います。

 

新QC7つ道具とは

新QC7つ道具

新QC7つ道具は、主に言語データを分析するのに役立つ7つのツールを指します。

言語データを扱えるため、製造現場以外の、設計、企画、販売などでも活用することができます。

 

親和図法

様々な内容を示す言語データを親和性に基づいてグループ分けし、整理する手法です。

似たもの同士をまとめることで問題の全体像や構造を明らかにします。

 

連関図法

原因と結果が絡み合って理解しづらい問題に対し、両者の関係を矢印で結んで関係性を視覚化します。

原因に対する結果が整理され、因果関係がわかりやすくなります。

 

系統図法

目的を達成するための手段を系統づけて展開し、問題を解決するための最適な方策や指針を探ります。

要素を分解して掘り下げていく構成要素展開型と、方策を展開していく方策展開型があります。

 

マトリックス図法

検討する2つの要素を行と列に配置し、交点に相互の関連の度合いを表示します。

基本のL型マトリックスのほかに、T型、Y型、X型、C型、P型などがあります。

 

マトリックスデータ解析法

マトリックス図だけではわからない詳細を示すときに用います。

マトリックス型に配列されたデータを相関分析などで処理し、二次元平面図に表わして、問題と要因との関係を示します。

 

アローダイアグラム法

計画を進めるのに必要な作業の順序を矢印と結合点で結び、各作業の関係や日程のつながりを整理します。

スケジュール管理や時間短縮の検討に役立ちます。

 

PDPC法

あらかじめ不測の事態を想定し、計画に対応策を織り込んで問題解決のための工程を作成する手法です。

過程決定計画図とも呼ばれます。

 

おわりに

以上、QC7つ道具と新QC7つ道具について説明してまいりました。

ご説明した内容を簡単にまとめると、QC7つ道具とは、製造現場にて品質管理を行うツールのことで、収集した数値データを活用する際に使用します

 

QC7つ道具には、以下の種類があります。

 

・グラフ

数値データを視覚的にわかりやすく示すために折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ、帯グラフ、レーダーチャートなどを用います。

 

・ヒストグラム

連続する数値をいくつかに区切った際、区切ったそれぞれのグループがどう分布しているかを表したグラフです。

 

・パレート図

現象を項目別に分類し、棒グラフと折れ線グラフで表した図です。

 

・特性要因図

結果と要因を矢印で結んで整理して示した図です。

 

・散布図

生産量と作業時間など2つの対になるデータを縦軸と横軸にとり、該当箇所に点を打って分布を表現した図です。

 

・管理図

工程における品質のバラツキを分析・管理するための折れ線グラフです。

 

・チェックシート

確認する要点を整理した図表形式のシートです。

 

新QC7つ道具とは、主に言語データを分析するのに役立つ7つのツールを意味します。

新QC7つ道具には、以下の種類があります。

 

・親和図法

様々な内容を示す言語データを親和性に基づいてグループ分けし、整理する手法です。

 

・連関図法

原因と結果が絡み合って理解しづらい問題に対し、両者の関係を矢印で結んで関係性を視覚化します。

 

・系統図法

目的を達成するための手段を系統づけて展開し、問題を解決するための最適な方策や指針を探ります。

 

・マトリックス図法

検討する2つの要素を行と列に配置し、交点に相互の関連の度合いを表示します。

 

・マトリックスデータ解析法

マトリックス図だけではわからない詳細を示すときに用います。

 

・アローダイアグラム法

計画を進めるのに必要な作業の順序を矢印と結合点で結び、各作業の関係や日程のつながりを整理します。

 

・PDPC法

あらかじめ不測の事態を想定し、計画に対応策を織り込んで問題解決のための工程を作成する手法です。

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