生産管理の基本 「TOC理論」とは

2021.02.05生産管理

TOC理論

生産管理の基本的な考え方に「TOC(Theory of Constraints)理論」というものがあります。

TOC理論が生産管理にとって有用なのは、この手法が利益を上げ続けることを目指すと同時に、不要な在庫や経費を抑えるためです。

また、会社組織やサプライチェーンなどにも適用可能で、単に生産管理のための考え方に留まりません。

今回はTOC理論の概要や改善手法、またTOC理論の中で用いられるDBR法という手法についてご説明します。

 

TOCとは

TOCとは、「制約条件の理論」と訳される生産管理や経営改善全般で使用できる方法論です。

TOCでは「工場全体の生産能力は制約条件工程の能力以上にはならない」と考えます。

この場合の「制約条件工程」とは、工場で行われている工程の中で「ボトルネックとなるもっとも処理能力が低い工程」のことを指しており、この点を中心に改善を行っていくのがTOCの基本的な考え方です。

 

TOCは物理学者のエリヤフ・ゴールドラット博士によって考案されたもので、1984年にゴールドラット博士の著書である『ザ・ゴール』 の中で、その理論を公開しています。

 

TOCの改善手法について

改善手法

TOCによる改善手法は5つのステップにわかれています。

 

1)制約条件を特定する

2)制約条件を徹底的に活用する

3)制約条件以外を制約条件に従属させる

4)制約条件の工程を強化する

5)もし前のステップで制約条件が解消されているならば、ステップ1に戻る

 

はじめに制約条件となっている工程(もっとも処理能力の低い工程)を特定します。

制約条件工程の処理能力が全体の生産力に直結するため、この工程の能力を最大限まで引き出さなければいけません。

制約条件工程以外の工程はフル稼働させるのをやめ、制約条件工程の生産ペースに合わせます。

これらの改善を行い、さらに成果を上げるために設備投資などを行うのがステップ4です。

この5つのステップを繰り返すことで、工場全体の生産性を改善していくのがTOCの基本になります。

 

DBR法とは

DBR法とは

DBR法は、TOCの考え方に基づいて改善を行う際に用いる代表的な手法です。

DBRとは「Drum-Buffer-Rope(ドラム・バッファー・ロープ)」のことで、それぞれは以下の意味になります。

 

ドラム

工場における制約条件工程(もっとも処理能力の低い工程)に合わせた工程全体の生産ペース。

 

バッファー

生産工程でトラブルが発生した場合などに、制約条件工程を止めずに稼働させ続けるための時間的ゆとり。

 

ロープ

先頭工程が制約条件工程から離れ過ぎないようにするための時間的制約。

制約条件工程以外の工程が、制約条件工程の処理能力以上に生産ペースを上げてしまうと、 仕掛在庫の過不足が発生します。

これを防ぐため、制約条件工程の生産ペースを全体に適応するのがドラムの考え方です。

 

制約条件工程は処理能力がもっとも低いため、できる限り滞りなく稼働させ続けなければいけません。

制約条件工程より前の工程にトラブルが発生した場合、制約条件工程まで停止させてしまわないために、若干の仕掛在庫(作業途中の在庫)を作り、時間的ゆとり(バッファー)を持たせます。

 

また、制約条件工程より前の工程は、制約条件工程よりも処理能力が高いため、原材料を早めに投入してしまいやすく、不必要な仕掛在庫まで発生させてしまいかねません。

原材料を投入するタイミングが必要以上に早くならないように、制約条件工程のペースに同期させるのがロープの考え方です。

 

おわりに

TOC理論について説明しました。

ご説明した内容を簡単にまとめると、TOC(Theory of Constraints)とは、「制約条件の理論」と訳される生産管理や経営改善全般で使用できる方法論のことを指します。

 

TOCによる5つの改善手法とは、

 

  • 制約条件を特定する

 

  • 制約条件を徹底的に活用する

 

  • 制約条件以外を制約条件に従属させる

 

  • 制約条件の工程を強化する

 

  • もし、前のステップで制約条件が解消されているならば、ステップ1に戻る

 

です。

 

またDBRとは、TOCの考え方に基づいて改善を行う際に用いる代表的な手法のことです。

 

「Drum-Buffer-Rope(ドラム・バッファー・ロープ)」を意味しており、それぞれは以下の意味になります。

 

ドラム

工場における制約条件工程(もっとも処理能力の低い工程)に合わせた工程全体の生産ペース。

 

バッファー

生産工程でトラブルが発生した場合などに、制約条件工程を止めずに稼働させ続けるための時間的ゆとり。

 

ロープ

制約条件工程から工程のスタート地点への連絡手段。

 

 

 

生産スケジューラーAsprova無料体験版差し上げます