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株式会社湘南ユニテック 様

株式会社湘南ユニテック 様

工程計画の整合性と在庫削減等を実現
生産計画といえば "ASPROVA"というほど工場内に浸透

 

「株式会社 湘南ユニテック」では、各ペダルアッセンブリ、プーリー、CAB 用プレス等の自動車部品や遮音板、柱脚等の様々な製品を製造している。ホストから出力される帳票を各
工程別々に計画を立案していたため工程間の整合が取れず、工程毎に余分な在庫を抱えたり、長時間残業をして対応していた。ASPROVA を導入してからは負荷を見ながら整合性のある計画が立てられるようになり、在庫の減少、負荷の軽減等の様々な効果が得られた。現在では生産計画といえば"ASPROVA"というほど工場内に浸透している。

 

株式会社 湘南ユニテック 株式会社湘南ユニテック
 ■住所: 神奈川県高座郡寒川町倉見1919番地
 ■設立: 1996年10月1日
 ■資本金: 9億4千万円
 ■売上高: 287億円(2019年度)
 ■従業員数: 739名(2021年3月末現在)
 ■事業内容: 自動車部品の製造販売

 

■工程間の整合が取れないスケジュール

 

導入以前の問題点
●各工程毎に別々の担当者が、ホストから出力された帳票を元に計画を立案していたため工程間の整合が取れず、現場には余分な在庫を抱えていた。
●客先納期に間に合わせるために長時間の残業をする事もあり、作業現場に大きな負荷が掛かっていた。
●計画立案担当者は計画を調整するために毎日残業をしていた。
株式会社 湘南ユニテックでは、週1回客先オーダーを標準リードタイムで展開した結果の帳票を各工程に出力していた。ホストコンピュータを用いて計算はしていたが設備負荷を全く見ていなかった。各工程にはそれぞれ計画立案専任の担当者がおり、自らの勘と経験を頼りに帳票から1週間分の計画を立案していたが、各工程別々の立案では工程間の整合が上手く取れなかった。そのため、製造した部品が長期間使われない、製造に必要な部品が揃わない事が多く、各工程では品目の不足を恐れて余分な在庫を抱えていた。また、急な計画変更や工程間の不整合で日々の作業量に大きな差が出ても、客先納期に間に合わせるために長時間残業をしてでもその日の内に作業を完了させなければならず、作業現場に大きな負担が掛かっていた。計画担当者達も出来るだけ作業が均等になるように毎日残業をして計画を調整していた。

以上のような問題点を解決するため、“各工程を一連の流れで設備の負荷を考慮した計画を立案する”を目標にスケジューリングパッケージの導入が検討された。パッケージの選定は、既存システムのデータや機能を有効利用しやすく、導入がしやすい事、必要な機能が標準装備されている事に重点を置いた。機能面では一連の流れで負荷を考慮する以外に、プレス工程で客先オーダーをまとめたプレスロットで割り付ける機能が必要だった。ASPROVA は導入のしやすさの点では問題なく、機能的にも「Ver3 で検討した時は機能が不足していましたが、Ver4 の半製品まとめ生産機能を聞いて良さそうだと思いました」(システムグループ 斎藤憲治氏)と評価され、導入を決めたという。
■生産計画といえば“ASPROVA” というほど工場内に浸透

 

導入決定理由
●Asprovaの導入のしやすさ
●Asprovaの機能の豊富さ
●半製品まとめ生産機能
Asprovaの導入は社内のシステムグループと工務グループが中心となり、ASPROVA 販売特約店である株式会社アイ・エル・シーから週に数回、現地サポートを行う形で進めていった。最初は「今までなかったデータを作るのは苦労しました」(工務グループ 笠間春雄氏)とデータ設定等で苦労したが、約4ヵ月と短期間で実稼動に移行できた。実稼動初期はデータの精度が低い部分もあり、「計画がおかしいと、どんどん問い合わせがきます」(斎藤氏)。苦情が出るたびにデータを修正していき、現在では「導入当初と今とでは全くちがいます」(笠間氏)というように、マスターの精度、スケジュールの精度ともに高いものになっている。
Asprovaを導入した結果、当初の目標でもあった工程間の整合が取れるようになった。それに合わせて現場の改善が行われると、製造ロットが大ロットから小ロットに変っていった。その結果、「在庫が目に見えて減ってきて、置き場を決められるようになりました」(斎藤氏)というほど在庫が減少した。計画立案も以前は複数人が残業をして計画していたが、今では1人で出来るようになり立案工数の大幅な削減ができた。現場の負荷についても、計画の精度が高くなり日々の作業量の差がなくなったため、かなり改善されてきている。最近では他工場から製造品目が本社へ移行して来ておりスケジュールする品目が増えてきたが、無理なく対応できている。

現在では「生産計画といえば“Asprova”というほど工場内に浸透しています」(斎藤氏)とのこと。現場からも大いに期待されており、様々な要望があがってきている。それらは株式会社アイ・エル・シーの協力を得ながら少しづつ取り込んできている。今後も、ホストの機能改良や Asprova のバージョンアップの機能を積極的に取り込んで現場の要望に応えて行く予定である。
半製品まとめ生産機能を使用して割り付けたガントチャート
半製品まとめ生産機能を使用して割り付けたガントチャート

Asprovaの時系列データを活用して、MS-ACCESS のクエリーで集計した一覧表
Asprovaの時系列データを活用して、MS-ACCESS のクエリーで集計した一覧表。
■導入効果

 

●各工程の計画が整合化出来るようになり、現場改善と伴い製造ロットの小ロット化が進められた結果、余分な在庫が減り、目で見て管理出来るレベルになった。
●マスターの精度の向上により計画の精度が向上したため、現場の負荷が改善された。
●複数人で残業をしていた計画立案を1人で立案出来る様になり、立案工数の大幅な削減が出来た。
●品目の種類の増加にも無理なく対応できるようになった。
データボリューム
完成品品目数 10,000
総品目数 20,000
資源数 150
工程数 平均3
計画期間 3ヶ月
計画周期 1週間、12週間
期間内ロット数 1,200、6,200
期間内ジョブ数 10,000、60,000
■導入されたお客様
株式会社湘南ユニテック システムグループ
 斎藤 憲治氏 
株式会社湘南ユニテック 工務グループ
 笠間 春雄氏氏