多くの工程を通って多くの原料から製品が生産されるときに、原料がいつ、どれくらい必要かの計算が正しくできていないため、原料在庫が過剰になったり、欠品が起こったりしています。原材料の必要な量とタイミングを正確に知るにはどうしたらよいでしょうか?

所要量を計算する方法を説明します。下図は、1つの工程での作業の入力と出力を表しています。

正確な所要量を計算したい

1つの工程には、複数の入力と複数の出力があります。各入力品目が工程に入力されるとき、その品目歩留まり(良品率)を乗算して、スクラップ数を差引きます。工程で作業が行われると、主産物に関して、やはり歩留まりを乗算して、スクラップ数を差引きます。これで主産物の数量が計算されます。副産物に関しても同様です。

所要量計算では、この逆の計算、つまり、主産物の数量から各入力品目の必要量を求めます。Asprovaの所要量計算では、両方向の計算の機能が可能です。つまり、

  1. 現在の原料の数量から、生産される製品の数量を求めます。
  2. 必要とする製品の数量から、原料の所要量を求めます。

の2つの計算です。

また、所要量が非線形であったり、数量の丸めが必要であったりするケースもあるため、任意の数式を与えて計算する機能も必要です。

このような計算は、MRP(Material Requirement Planning)システムでも可能です。但し、MRPの固定リードタイムによる計算では、正確な原料の必要なタイミングは算出できません。Asprovaは、有限能力スケジューリングにより、原材料の所要量と必要なタイミングを計算します。

事例

靴下メーカーの岡本株式会社では、Asprovaの導入により原材料の必要量の計算が正確になったため、購買品の在庫を大幅に削減し、工場面積の50%が空き地になりましました。